日本の大学への期待、U.navi開発の想い

2016年8月10日

工藤雅夫株式会社サーバコミュニケーションズ
代表取締役 工藤雅夫

U.naviの出席管理機能をご説明に伺った、ある大学の情報システム課の方から、海外、とくに米国などの出席管理などはどのようになっているか?というご質問を受けたことがあり、海外の事例について調べてみました。しかし、出席管理自体の情報はなかなか出てきませんでした。
(私が日本語で検索しているという問題?もあります…)

その中で、高等教育における日米の違いに関する記事があり、
これを読むと、そもそも「日本のような」出席管理をする必要が米国には無いのではないか?という考えが出てきました。

東洋大学工学部 和田 昇 氏
日米教育の比較:小さな疑問、大きな問題
http://www2.toyo.ac.jp/~nwada/education/Education_US&Japan.html ❐

上記記事から、

” 大部分の日本の学生はあまり勉強しません.勉強をしなくても適当にうまく単位をとれば卒業できます.なぜ勉強するのかという目的意識が欠如しています. ”

というところに、日本ではシステム的な出席管理をしなければ学生が授業に出てこない、という問題が隠れているように思われました。

少子化・大学への全入時代となり、その中で各大学の質を問われることも多くなってきていますし、大学のIRということも言われはじめています。

そもそも、学生にとっての大学とは?を考えると、就職のために必要な「肩書き」であり、学問や知的好奇心の前に、そういった位置付けが当たり前にあって、逆により深い学問をしたいという学生がいたとしたら、友達から「大丈夫?」と言われかねないのではないかと思います。

大学入試のための高校、高校のための中学、中学のための小学校と、「教育」と言う名のもと、就職のためのパスポートを手にするための時間と投資のように思えてなりません。

就職のための大学で、就職活動のやり方自体に企業側の問題もあると思いますが、このような状況の中で、本当に優秀な学生を育てることなどできるのかと、本当に心配になっておりました。

確かに、明治の富国強兵時代から、
戦後の「教育の平等」になり、それが弊害をもたらしているとも思えます。

「異端児」と呼ばれるような、現在日本で活躍している起業家の方たちは、もしかしたらそのような日本の大学に早くから見切りをつけて独自で海外に出たり、社会経験を積むことで成功してきたのかも知れません。逆に、良い就職のためのパスポートに時間とお金をかけてきた人たちの中からトンがって抜きんでてきた人は、ほとんどいないように思われます。

前述の記事では、日本の学生は授業中に質問をしないが、米国の教員は講義の準備を万全にしておかないと学生から質問ぜめにあうことなどもあり、教員の緊張感も、授業の質向上に関わりがあることが伺えます。
学生、教員ともに切磋琢磨するようなイメージがあります。そのような状況になってはじめて大学の質が上がっていくのではないかと思うのです。

就職のための大学だから、学生は、できれば出席せずにアルバイトなどで稼ぎ、要領良く卒業できれば良いという考えになってしまうのは当然かも知れません。

教員も、そのような学生を前にして、熱のこもった授業を行うとういモチベーションは生まれにくいと思います。

熱の入らない授業は面白くなく、学生はますます授業に出る意味が見出せず、できれば出席したくない、という悪循環が生まれてしまっているのかも知れません。

そこへ、機械的にICカードリーダーなどで出席を管理するなどのような事をしても、根本的な問題の解決にはなっていないと思いますし、そのような状況で大学の質や大学のIRなどと言っても、みかけだけの対応で終わってしまうのではないでしょうか。

大学の質や大学のIRのための調査やデータ収集を促すシステムも多々あると思いますが、それを導入し収集して分析して公開することが自体が目的となってしまい、根本的な問題の解決にはなっていないと感じています。

では、どうすれば、日本の大学のこのような現状を変えていくことができるのでしょうか。

少し大学の事から離れますが、中国や韓国との関係について、最近はさまざまな問題が多く出てきています。
原因については、多々あると思いますし、私も不勉強で知らない事情もたくさんあると思います。
その中で、中国も韓国も他のアジアの国々も勤勉であり、日本や海外に対して教育や技術のレベルで追いつこうと必死なのであり、その結果、確実に国力が上がってきているのではないか、と思うのです。
逆に日本は、高度成長期の勤勉さや努力を過去の栄光のように語り、未だに技術力は世界一と語るのは、現実を本当にみているのかなと感じてしまいます。

やはり、本気で、日本人の潜在能力を引き出せるような教育が必要なのではないかと思うのです。

そのためには、やはり、教育者から変わるべきです。
しかし、前述のように、教員もなかなかモチベーションがあるような状況ではありません。

まず、きっかけ作りが必要です。
一人ずつ学生の顔をみる、声を掛ける、基本的なコミュニケーションに加えて、学生から授業の都度、授業への評価を受ける。授業の都度、質問を受け付けて授業中に答えていく。わからない事があればいつでも気軽に質問できる、そのような環境を自然に作ることができれば、少しずつ変わってくるかも知れません。

そのきっかけ作りを、ICTを使ってできるなら、その行動、actionが自動的に記録されていくならば、そして、それは、今ある環境を変えなくても、ちょっと加えるだけで良いのであれば、少しずつ全体が変わっていくのではないか、という期待が膨らんできました。

きっかけはシンプルで特別なことでは無く、教員が学生の顔を見て点呼するという、従来からある当たり前のやり方に、ICTを少し入れてスマートにできるようにしただけですが、大学にある他の基幹システムのデータと組み合わせていくと、色々な可能性も見えてきました。

そうして出来上がったのが「U.navi」の出席管理機能です。
教室以外の場所、例えば体育の授業などで、学生さんはスマートフォンを持てない状態で、教員だけがタブレットなどを持っていれば、それだけで出席管理ができます。
少人数の教室でも、大人数の教室でも、スマホの電池が切れていても、スマホを持っていなくても、遅刻してきた学生がいても、全て対応できます。出席を取ったその時点で、どこからでもその情報は共有できます。
過去の出席状況も、次回の授業の確認も、教室の変更も。

中心にあるのは、コミュニケーションで、ICTはそれを助けているツールに過ぎません。

システムが大学を変えていくことはできないと思いますが、システムが変わろうとする大学を助けていくことはできると思います。

そのような想いでU.naviの出席管理機能は生まれました。
まだまだ改良すべき点も多くあると思いますし、拡張できる余地もたくさんあると思います。教員と学生と職員と、一緒に成長できれば良いですし、その結果、大学の質が上がり、国力が上がり、日本が豊になり日本から世界を豊にしていけるようになれば幸せです。

同じような思いを持った方は多くいると思います。
お会いして、お話ができる機会が生まれることを楽しみにしております。

まず、実際にどのようなものなのか、見て欲しいと思っています。
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